変額年金の販売動向

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「変額年金販売が不調」(6/2朝日)という記事が一般紙に掲載されるなど
何かと話題の変額年金ですが、公表データが少なくて困ります。

例えば「どの保険会社の商品がどれだけ売れたか」という
基本的なデータが必ずしも公表されていません
(大手生保やアリコなどは記者クラブ向け資料で開示)。

ましてや「どの金融機関がどこの保険会社の商品をどれだけ販売したか」
などというデータはどこにもありません。
保険マスコミの皆さんにもっと頑張っていただきたいところなのですが...

さて、決算資料の「特別勘定の資産残高」の増減から
「特別勘定の運用収支」を差し引いた「純増部分」を見てみました。
年度内に販売した契約も時価変動の影響を受けるので、
これを「純増部分」と言うのはちょっと無理があるかもしれませんが、
あくまで参考ということでご容赦下さい。

2007年度の上位は
 ①アイエヌジー、②東京海上日動フィナンシャル、③三井住友海上メットライフ、
 ④ハートフォード、⑤住友、⑥マニュライフ...でした。

これが2008年度には、
 ①東京海上日動フィナンシャル、②第一生命&第一フロンティア生命、
 ③三井住友海上メットライフ、④住友、⑤アイエヌジー、⑥マニュライフ...
と変わっています。

ハートフォードやアリコジャパンのように純減となる会社がある一方、
第一生命グループやT&Dフィナンシャルのように好調な会社もありました。
ただ、全体としては売り上げが3割くらい減ったのではないでしょうか。

米国でも2008年の変額年金の売り上げは前年の2割減、
2009年1-3月期だけをみると前年同期を3割以上下回っています。
やはりAIGやハートフォードが販売シェアの順位を落としているようです
(VARDSレポートによる)。

日本でも2009年度はハートフォードが販売から撤退し、
住友とアイエヌジーが販売を休止するので、
上位の顔ぶれが大きく変わりそうです。

※写真は世田谷の等々力渓谷です

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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