米イーストマン・コダックが破産法11条の適用を申請しました
(19日)。
17日の日経コラム「一目均衡」は興味深い内容でしたね。
西條都夫編集委員による「コダックはなぜ躓いたのか」です。
写真用フィルムの王者だった米イーストマン・コダックが
経営危機に陥ったのは、デジタルカメラの普及によって
銀塩フィルムの市場が消失したのが直接の要因ですが、
それだけではないというものです。
西條氏はコダックの失敗として次の2つを挙げています。
・まだまだ写真フィルムが全盛だった1990年代に
「選択と集中」の原則に沿ってフィルム以外の事業を
次々と外に切り出し、将来の成長の種まで社外に
流出させてしまったこと
・同じ時期に、最大のライバルの富士フイルムを
政治力でねじ伏せようとしたこと
コダックは経営破綻に追い込まれてしまいましたが、
同じくフィルムを基盤とした富士フイルムは生き残りました。
両社を比較した英エコノミスト誌の翻訳記事も見つけました。
「『津波が来るのを目の当たりにして、何も打つ手がない』
状態に近い」と、コダックにやや同情的なことも書いてありますが、
「現状に満足する独占企業になっていた」
「完璧な製品を作るメンタリティーに捕らわれていた」
「自社のマーケティングとブランドに大きな自信を持っていた」
などの記述もあります。
JB PRESSのHPへ
日本の保険業界にとっても参考になりそうですね。
※写真は高知の桂浜です。