
金曜日にインシュアテック企業主催のセミナーに参加し、保険の比較推奨販売の制度改正(いわゆるハ方式の廃止)について話を聞く機会がありました。
2028年3月以降、乗合代理店は保険商品を代理店の都合で絞り込み、顧客に勧めることができなくなります。過度な便宜供与の禁止など、すでに実施された制度改正とあわせ、兼業(副業)代理店や企業内代理店も保険販売業として存在する価値があるのかどうかが問われることになります(もちろん専業代理店や営業職員もです)。
ところで、日本損害保険協会が先月公表した2025年度損害保険代理店統計(PDF)を改めて確認してみました。
2025年度末の損害保険代理店数は124,024店で、1年間で11.5%減、16,114店も減り、この10年間で最も大きい減少率・減少数となりました。新設数が3,149店と10年前の1/4まで落ち込む一方、廃止数は19,263店と高水準でした。
減少した16,114店のうち、兼業(副業)代理店が14,062店を占めています(前期比▲12.2%)。ただし、扱い保険料の伸びは専業も兼業もあまり変わらないので、規模が小さく、保険販売の実績が乏しい兼業代理店が多数廃止になったと考えられます。ちなみに専業代理店は前期比▲8.4%、2,052店の減少でした。
チャネル属性別に見ると、店数ベースで全体の5割以上を占める自動車関連業(自動車販売店、自動車整備工場)の減少が8,378店と数の上では大きく(前期比では▲10.7%)、不動産業の減少も目立ちました(同▲18.3%、2,251店)。
他方、専属・乗合別では、専属代理店は前期比▲10.9%で11,659店の減少。乗合代理店は同▲13.5%で4,455店の減少です。減少率は乗合のほうが大きいものの、扱い保険料は専属よりも乗合のほうが伸びています(専属は▲0.9%、乗合は+6.3%)。
少なくとも現時点では制度改正をにらんで乗合をやめ、専属化する動きが進んでいるようには見えません。むしろ専属代理店は乗合代理店に比べると、集約が進んでいないということなのかもしれません。
制度改正を受けて、兼業代理店の減少が続くのか、あるいは専業・兼業を問わず代理店数が減っていくのかなど、今後の動きに注目しています。
※写真は東京駅です。
