08. ディスクロージャー

「保険の比較情報」はどうなったのか?

本当は昨日書こうと思っていたのですが、「3社統合報道」で飛んでしまいました^^
少し長めですが、お付き合い下さい。

金融庁の「保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム」の提言を受け、
 ・最低限の情報提供として「契約概要」「注意喚起情報」
 ・顧客ニーズに合致しているかどうかを確認する「意向確認書面」
の二つは曲がりなりにも実現しました。

ところが、最後の「適切な比較情報の提供を促す環境整備」については
結果的に放置されたままです。

 検討チームの提言はこちら↓
 「保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム」提言

そして「比較情報の提供を促す環境整備を図るための協議会」の代わりに(?)
業界団体が主催する「みんなが主役、保険商品の比較に関する自由討論会」が
2007年7月から2008年5月にかけて4回にわたり開かれたものの、
単に意見や要望を並べただけの報告書が作成され、おしまい。
あとは報告書を参考にそれぞれの立場から検討しろとのことです。

 報告書はこちら↓
 
 「みんなが主役、保険商品の比較に関する自由討論会」報告書

これで「適切な比較情報の提供」が進むなら、何もしなくても進みます。
実際、報告書を受けてまともに対応しているように見えるのは
どうも損保協会だけのようです(協会長が就任時に言及しています)。

さて、以前ご紹介した出口さんの著書「生命保険はだれのものか」に、
「約款と(年齢別の)保険料表の開示を生保会社に義務づけるべき」
とありました。

私もまずはこれだと思います。第三者が比較情報を提供しようにも、
きちんとした元データが少なすぎるのです。
他方で、すぐに保険業法第300条の「誤解させるおそれ」が持ち出され、
「比較情報を提供する第三者を規制すべきだ」となってしまいます。
規制って、それほど万能なのでしょうか?

もちろん、各社の自主的な情報開示は大いに進めていただくとして、
行政は自らが商品の審査をするだけではなく、「約款と保険料表を開示させ、
第三者が保険の比較情報を提供できる仕組みを整備する」という出口案に
私も賛成です。
具体的な保険料表の開示内容は、それこそ「協議会」で議論したらいいでしょう。

この件もやはり、「自己規律」「規制・監督」に加え、「市場規律」の3点セットで
進めていく話だと思います。

 

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米国生保の投資家向け説明会

先週(4日)上場損保の決算説明会の話を書きましたが、
米国では先週後半から今週にかけて、大手生保の説明会がありました。
ニューヨークなのでさすがに出席していませんが、
HPで音声を聞いたり、資料をダウンロードしたりできます。

このところプルデンシャル、ハートフォード、メットライフといった
米国大手生保の株価が大幅に下がり、信用スプレッドも極端に拡大しています。
このため、説明の中心は「資本」「資産内容」「流動性」についてでした。
1年前とは様変わりです。

ある会社では、「S&P500が700まで下がっても、AA水準の資本を維持できる」
というコメントがあったり(ちなみに足元の株価水準は900程度です)、
政府の資本注入プログラムへの参加を公表したりと、
かなり踏み込んだ説明がありました。

各社の説明会(特にハートフォード)を受けて、株価は急回復。
説明会はとりあえず成功だったと言えるでしょう。

米国生保の現状については、どこかでレポートを書く予定です。

 

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