この週末は日本ディスクロージャー研究学会の
大会に参加してきました。
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統一論題「ディスクロージャーのコストとベネフィット」
では、進んだディスクロージャーを実施している企業
(オムロン)の事例を伺うとともに、お二人の研究者が
現状を踏まえつつ、今後の研究のあり方を模索する
といった内容でした。
ディスクロージャーのコストというと、つい規制対応の
費用などを頭に浮かべてしまいますが、会場では
情報開示によって競争上の不利益が生じるコストに
ついての発表がありました。なるほど。
また、ESG(環境、社会、ガバナンス)についても、
ESGの取り組みと経済効果(資本コストの低下や
株価上昇など)の相関関係を示す研究は増えて
いるものの、ESGがどのようなメカニズムで持続的
成長や価値に結びつくのかを検討する必要がある
という発表があり、思わずうなずいてしまいました。
パネルディスカッションでは、研究者からの質問が
オムロンのIRオフィサーである安藤聡さんに集中。
安藤さんは大変だったと思いますが、的外れの
質問はなく、これなら実務家と研究者の連携も
進むのではないかと、ちょっぴり期待が持てました。
それにしても、できるだけ異業種に目を向けようと
心掛けているつもりですが、どうしても保険ムラの
思考回路になりがちなので、このような機会は
頭の刺激になりますね。
※会場は仙台の東北大学でした。