
8月6日に金融庁が「2026年 保険モニタリングレポート」を公表しました。いわゆる損保問題への行政対応のほか、不祥事も頻発しているため、保険流通に関する記述が例年よりも多いという印象です。担当者の皆さんが多忙な日々を送ったことがうかがえます。
2025事務年度の保険行政の実績はレポートをご覧いただくとして、ここでは保険流通に関する今後の取組方針の記述を取り上げてみましょう。
保険代理店との適切な関係の構築に向けた対応(生命保険会社)
・過度の便宜供与の防止に向けた社内規則及び管理態勢に沿った業務運営の実態や、保険代理店への出向を継続する生命保険会社に対して、社内規則の内容や社内規則に基づく継続的な出向の適切性の判断・検証の状況についてモニタリングを実施する(10ページ)
営業職員管理態勢の高度化
・生命保険協会による「着眼点」に基づく取組の進展や各社の対応状況を継続的にフォローするとともに、業界全体の取組を後押しする同協会の役割発揮についても確認していく(32ページ)
乗合代理店向け保険商品の販売手数料等に関するモニタリング
(医療保険に係る初年度手数料水準の動向に関する分析結果を踏まえて)
・販売の傾向については、手数料水準だけでなく、新(競合)商品の販売時期や代理店手数料の支払方法のほか、保険代理店における推奨の実態等様々な要素が絡むため、さらなる分析を行い、「代理店手数料と比較推奨販売の関係性」について、引き続きモニタリングを継続していく(38ページ)
・乗合代理店における比較推奨販売やアフターフォローに係る業務負荷の実態のほか、支払タイプの違いによる販売の動向等についてさらなる分析を行い、「代理店手数料と比較推奨販売の関係性」について、引き続きモニタリングを継続していく(40ページ)
・2025事務年度においては医療保険に係る大局的な分析から開始したが、2026事務年度においても引き続き当アンケ-トの分析を深めていく(41ページ)
営業社員等による不適切な金銭の取扱い
・これらの事案については、現在も調査・確認を進めているところであり、その結果を踏まえ、必要な対策について精査していく
・保険契約者等の保護の観点から、生命保険会社における内部管理態勢の実効性や再発防止策の実施状況に加え、業界の自主的な取組についても継続的にモニタリングしていく
(いずれも49ページ)
保険代理店に対するモニタリングの強化に向けて
・改正保険業法の施行を踏まえ、財務局も含めた当局のモニタリング体制を強化し、上乗せ規制が課される保険代理店を中心に、新たな制度に係る各種管理態勢の整備状況等を重点的にモニタリングする
・モニタリングでは、リスクや問題の性質に応じてオンサイト(立入検査)とオフサイト(立入を行わないモニタリング)を適宜組み合わせ、問題が認められた保険代理店に対しては、必要な対応を講じていく
・保険会社が保険代理店の規模、特性を踏まえて適時適切にリスクを検知し対応を図るための管理態勢を構築しているかなど、保険会社による保険代理店管理の実効性に着眼したモニタリングに取り組んでいく
(いずれも49ページ)
なお、今回のコラムは「保険監督を巡る国際的な動向」だけでした。ちなみにレポート25ページの注記には、日本のIAIGsが以下の7社であると記されていました。
・株式会社第一ライフグループ
・東京海上ホールディングス株式会社
・MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社
・SOMPOホールディングス株式会社
・住友生命保険相互会社
・日本生命保険相互会社
・明治安田生命保険相互会社
※写真は四日市あすなろう鉄道です。
