秋の読書

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読書の秋ということで、最近読んだ本の感想を少々。

「リーマン・ショック・コンフィデンシャル」(早川書房)

ニューヨーク・タイムズの金融担当記者である著者が
金融危機の当事者200人強へのインタビューを重ね、
2008年のウォール街やワシントンで何があったのかを
丹念にまとめたものです。

インタビューを通じて経営危機を浮き彫りにするという点で
拙著「経営なき破綻 平成生保危機の真実」に通じるところもあり、
その生々しい記述を興味深く読みました
(カタカナの名前を追いかけるのに多少難儀しました^^)。

やや本質とは離れた感想ですが、米国の金融機関トップや
金融監督の当局者は金融のプロフェッショナルなのだなあと。

もちろん彼らを支える組織はありますが、何というか、
少なくとも「営業しかわかりません」といった感じの人や
寝技だけで偉くなったような人は登場しません。
この点は「経営なき破綻」とはかなり違うように感じました。
それでも(それだからこそ?)危機を招いてしまったのですが。

他方、ポールソン財務長官(当時)の奮闘むなしく、
米下院はTARP法案を否決し、世界に衝撃が走りました。
議会や国民に事態の深刻さを理解してもらう難しさは、
日本の現状(財政問題など)を見ても、共通しているようです。

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「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験」(光文社新書)

職場のS課長の紹介がきっかけで読みました。
JAXAによる宇宙飛行士選抜試験に挑む10人の候補者を
NHKが密着取材したドキュメンタリーです。

宇宙飛行士ですから、私たちがイメージする試験とは違います。
例えば候補者を外部から閉ざされた環境で一週間も共同生活させ、
わざと危機的状況に陥れて対応状況を見る、ということをします。

いわば人間力を見る試験ということで、精神的なタフさが必要なのですね。

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「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの
 『マネジメント』を読んだら」(ダイヤモンド社)

「野球部の女子マネ」というところにやや抵抗があったのですが、
息子が読んでみたいというので、ついでに私も読みました。
読み始めると止まらなくなり、1日で読破です。
ベストセラーになる本とはこういうものなのかもしれません。

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※横浜にもビーチがあります。八景島の近くです。
 なお、本の写真はあえてどこにもリンクしてありません。念のため。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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