植村信保のブログ

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2014年12月04日

外貨建資産が増加

 

出張で台北に来ています。
上着がいらないほど暖かいのに、厚着の人が多いです。
こちらに住んでいると、きっと寒く感じるのでしょう。


さて、前回に続き、主要生保の4-9月期決算から。

歴史の長い国内系生保の資産構成を見ると、
一般勘定に占める外貨建資産の比率が高まっており、
2014年9月末には9社合計で20%に達しました。

過去の推移をみると、比率の上昇が顕著となったのは
2012年度以降のことです。
特にこの上半期は外貨建資産が4.8兆円増えており、
増加資産(5.6兆円)の9割近くに達しました。

日銀の異次元緩和(と金利低下)・アベノミクスを受け、
国内長期債への投資にややブレーキがかかる一方、
生保資金は外貨建資産に向かっているようです。

外貨建資産への投資といっても、為替リスクを取った
資産運用には総じて慎重な姿勢を維持している模様。
(=ヘッジ付きが多いということ)。
国内債券の代替という意味合いがあるのでしょうか。


ただし、両者は同じ「円金利資産」とはいえ、
「負債を意識」という点では異なっていると思います。
ヘッジ外債は負債の金利リスクを減らそうとする
資産運用ではないからです。

それに、為替リスクを取っていないとしても、
現物と為替ヘッジの期間ミスマッチがあるとすれば、
イールドカーブの変化で勝ち負けがあるはず
(もちろん、ヘッジコストも変動します)。

ヘッジ外債にとって状況が悪くなりそうになった際、
果たして、ここまで積みあがった外債のポジションを
大きく減らすことができるかどうか。

市場流動性を心配しているのではありません。
外債のポジションが急減すると、おそらく各社の
利息配当金収入が大きく減ってしまうはずだからです。
まあ、そこまで考えてリスクテイクしているとは思いますが...


※いつものように個人的なコメントということでお願いします。


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コメント一覧

茶野  (2014年12月04日 03:59:10)

ただし、両者は同じ「円金利資産」とはいえ、
「負債を意識」という点では異なっていると思います。
ヘッジ外債は負債の金利リスクを減らそうとする
資産運用ではないからです。

を少し詳しく教えて頂けないでしょうか?単純に、外債は長いものには投資していないということでしょうか?

植村  (2014年12月04日 10:04:39)

舌足らずですみません。国内生保の一般的なヘッジ外債を念頭に置いてのコメントでした。各社の上半期報告を見ると、国内公社債とは違い、外国債券は10年超が8割といった状況にはなっておらず、長期の負債に合わせようとした投資ではないことがわかります。「その他有価証券区分」が多いこともあり、機動的に動かせることを前提としているのではないでしょうか?

ただ、ヘッジ外債により負債の金利リスクを意識した投資を行うことも可能でしょうし、実際にそうしている例もあるようです。それに、そもそもマッチングしなければいけないというものでもないと思っています。

じろ  (2014年12月05日 07:54:38)

オープン外債は、為替リスクとドル金利リスクをテイクするもの。ヘッジ付き外債は、ドル金利リスクをテイクするもの(為替リスクをロールする場合、ベーシスリスクは残るが、ヘッジコストの変動はドル金利リスク)と考えれば、負債が円建であれば、当初のご説明のように負債のヘッジポジションになならないということになるのかなと思いました。

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