植村信保のブログ

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2014年09月07日

「日本一小さな村」のその後

 

息子から余った青春18きっぷを譲り受け(奪い取り?)、
飯田線の旅を楽しんできました。

飯田線は愛知県の豊橋と長野県の辰野を結ぶ
全長195キロのローカル線です。
駅の数が多いこともあり、全線を一気に走破しようとすると、
各駅停車で6時間くらいかかります。

さすがにそれは厳しいというか、もったいないので、
大嵐(「おおぞれ」と読みます)駅で途中下車。

この駅を選んだのは、歩いて15分ほどのところに、
日本一小さな村として知られていた旧・富山(とみやま)村
(合併により、今は豊根村の一部)があるのを知ったからです。

8時過ぎに豊橋駅を出発した2両編成の各駅停車は、
途中の中部天竜駅で27分も停車したりしながら、
3時間後の11時15分に大嵐駅に着きました。
次は13時14分発まで電車がありません。

大嵐駅は静岡県浜松市にありますが、駅を出てすぐの、
天竜川にかかる立派なつり橋を渡ると愛知県です。
しばらく佐久間ダム湖に沿った道を歩くと、旧富山村の
集落が見えてきました。

戦前には1500人近い住民がいた時代もあったそうですが、
過疎化が進んだうえ、1955年に佐久間ダムができたことで
村の中心が水没し、1983年には日本最小の村となりました。

富山地区の中心部には、村役場(今は豊根村富山支所)や
郵便局、警察や消防の駐在所、旅館などがあり、
村として独立していた時代を彷彿させます。

階段を上がり、集落の中に入ると、立派な建物がありました。
人の気配がしたので話を聞いたところ、この「清山荘」は、
旧富山村が地域活性化のため30年前から取り組んできた
長期山村留学の拠点でした。

留学生は親元を離れ、清山荘で寝起きをともにし、
平日は地元の富山小中学校に通います。
山村留学の体験者は100人を超えるとのこと。
地元の子どもたちの刺激にもなったことでしょう。

しかし、残念な話を聞きました。
今年度いっぱいで富山小中学校が閉校してしまうため、
山村留学も3月で休止となるのだそうです。

富山地区の人口は「日本一小さな村」と呼ばれた時代
(約200人)から一段と減ってしまい、今や100人強です。
小中学校の児童・生徒数は18人(児童13人、生徒5人)で、
このうち山村留学の児童・生徒が11人を占めています。

丘の上にある小中学校に行くと、屋根のある運動場で、
7、8人の子どもたちが体操の練習をしていました。
学年を超えた活動のようです。

ただ、校舎の老朽化が進み、耐震工事が必要とのこと。
豊根村にも余裕はなく、廃校という道を選んだのでしょう。

中心部に戻り、富山地区でただ一つの商店へ。
何か食べるものはないか尋ねたところ、
「うーん、お菓子しかないなあ。誰も買わないからねぇ」
という返事でした。

ローカル線の旅は、どこかほろ苦いですね。


※いつものように個人的なコメントということでお願いします。


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