植村信保のブログ

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2014年02月16日

生保の第3四半期決算

 

主要生保の第3四半期決算(2013年4-12月期決算)が
出そろいました。

新聞は相変わらず「基礎利益が増えた」という分析です。
9月末と12月末を比べると、日経平均株価が1800円も上がり、
ドル円相場も97円から105円と円安が進んだのですが、
どちらも基礎利益にはほとんど反映されません。

ただ、上場保険グループはEVを公表しているので、
こちらを見ると、EVが9月に比べて12%も増えた第一生命、
2.4%の増加にとどまったソニー生命、というように、
各社の違いを知ることができます。

第一生命ではEVのうち修正純資産の増加が目立ち、
内外株価の上昇や円安進行の恩恵を受けた模様
(言い換えれば、株式や為替リスクがそこそこ大きい)です。

足元の資産構成はほとんど変わっていなかったので
(あえて言えば、公社債が微減、株式が微増)、
ポートフォリオ・リバランス効果というわけではなさそうです。

これに対し、ソニー生命は株式や為替リスクが小さいので、
新契約の獲得がEV増加の主な要因となっています。
ソニー生命はリスク量の内訳を公表しているので、
金利リスク以外の資産運用リスクが小さいと確認できます。

四半期ごととは言いませんが、全ての主要生保で
EVを開示してほしいのですね。


※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

※中2の娘が友チョコを大量に持ち帰ってきました。
 今はそういう時代なのですね。


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コメント一覧

今、リスク管理を考える  (2014年02月16日 10:26:27)

「新聞は相変わらず「基礎利益が増えた」という分析です。」とおっしゃるからには、本来、どういう報道をして欲しいかをしっかり示すべきではないでしょうか?他の文から推測するに、株価や為替のリスクをとってる会社のパフォーマンスを評価してあげるべきということでしょうか。であれば、ソルベンシーマージン比率に注目すればいいということですよね。ほんとにポイントはそこなんでしょうか?

植村  (2014年02月17日 00:41:40)

基礎利益や逆ざやについてどう報道してほしいのかというコメントはこれまで何度か書いてきたので、今回は「EVをみると、四半期決算とはいえ各社の違いが分かりますよ」というコメントにしたのですが...

ただ、時々ご相談を受けたこともあるのですが、生保決算でどの指標を載せるべきかはなかなか悩ましいです。日経記者の立場になって、今回の四半期報告を記事にした場合、皆さん、どの指標を取り上げたらいいと思いますか?

今、リスク管理を考える  (2014年02月17日 18:40:42)

どの指標を見ればいいかは、何を説明したいのか、何に着目したいのかによるのではないでしょうか。真の姿に肉薄したいのであれば、あらゆる指標を並べて見る必要があります。報道という目的からは、焦点を絞る必要がありますが、そこの焦点を何にすれば良いかは業界関係者でも悩むところです。私はEVよりまず法定会計だと思います。なぜなら、法定の数値であり、早期是正措置、社員配当、税金等にリアルに影響するものだからです。

単一の指標で全てが見れないという事実は、リスク管理で単一の万能な指標を用いて全てを管理したいのですが、どの指標を使えば良いでしょうか、という質問に置き換えるとわかりやすいと思います。EVだけでは全て見ることはできないですし、基礎利益やSMだけでも全てを見ることはできません。

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