4月からの保険料率

 

4月に標準利率が引き下げられるのに伴い、
生保各社は保険料率を引き上げると考えられていました。

しかし、各社が公表した4月以降の保険料率を見ると、
主力商品を反対に値下げする動きもあったりして、
なかなか興味深いです。

<主な生保の関連ニュースリリース(PDFファイル)>
 日本生命(1/21)
 アフラック(1/28)
 住友生命(2/12)
 メットライフアリコ(2/15)
 ソニー生命(2/19)
 明治安田生命(2/22)
 第一生命(2/25)
 富国生命(2/26)
 かんぽ生命(3/1)※
  ※保険料率については記載なし(=改定しないということ?)

今回は、最大手が早々に主力商品の改定見送りを打ち出し、
各社はこれを踏まえつつ、自社の戦略を示す流れとなりました。

この結果、主力商品の料率改定を当面行わない会社
(日本、メットライフアリコ、ソニーなど)と、
予定利率は下げるものの、他の基礎率を見直すことで
主力商品の保険料率をほぼ横ばい(明治安田)、
あるいは引き下げる会社(住友、第一など)に分かれました。

もっとも12年前に比べると、大手生保の主力商品の
「定期化」は一段と進んでいます。

アカウント型保険では、アカウント部分を極めて小さくできます。
日本生命は主力商品を単品の組み合わせとしています。
第一生命の主力商品は定期付終身保険ですが、
4月からは、終身部分30万円からの設計が可能です。

新契約の平均保険金が1000万円を下回る会社もあるなかで、
終身部分がそこそこ大きい契約は少なくなっているでしょう。
実のところ主力商品に関しては、標準利率が下がる影響は
それほど大きくないのかもしれません。
あるいは、今回の件で定期化がさらに進むのでしょうか。

他方、銀行窓販で主力となっている一時払終身保険は
各社とも予定利率を引き下げる予定です。
貯蓄性が強く、利率変更の影響を強く受けるためです。

メットライフアリコは外貨建商品の利率も引き下げるとのこと。
引き下げ幅が大きいので、影響も大きくなっています。

なお、気になるのは保険料率改定のプロセスです。
プライシングとERMの関係はどうなっているでしょうか?

※写真は地元の大倉山公園です。梅がきれいでした。

※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

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