植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2011年07月09日

全体最適の保険ALM



前回に続き、長年の知り合いの本のご紹介を。

キャピタスコンサルティングの森本祐司さんたちが
「【全体最適】の保険ALM」という本をきんざいから出しました。
特別寄稿として私も5ページだけ書いています。

ALMといえば資産と負債の総合管理のことですが、
本書では「資産・負債の経済価値およびその変動」を
重視すると明確に定義しています。
本書のALMの目的は企業価値を安定的に向上させることです。

また、タイトルにある「全体最適」とは、何か数式を解けば
「客観的」に正解が得られるようなものではなく、
企業のリスクに対する姿勢により決まる「主観的」なもの。
いいかえれば「リスクアペタイトの設定」のことです。

つまり、ここでいうALMは限りなくERMに近いものであり、
従来のALM のイメージしか持っていない人には
発想の転換が必要かもしれません。
ぜひ理解していただければと思います。

保険会社のALM/ERMに関する本で
これだけまとまったものは、なかなか見当たらないでしょう。


ところで以前、住宅ローンの収益・リスク管理について
このブログで書いたことがあります。
住宅ローンの収益性評価

通常のローンと違い、住宅ローンは期間が長いだけではなく、
デフォルト率の経年変化や期限前返済の存在などから、
収益・リスク管理がそう簡単ではありません。

しかし、銀行における住宅ローンの存在感が
これだけ大きくなっているにもかかわらず、
銀行で住宅ローンのALMを経済価値ベースで行っている
という話をほとんど聞いたことがありません
(皆無とは言いませんが、一般的ではなさそうです)。

ということで、銀行など保険業界以外のかたも、
「銀行のリスク管理は保険会社よりも進んでいる」
というプライドや幻想を捨て、本書に目を通していただければ
きっと何か得られるものがあると思います。


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2011年07月06日

生保営業のたまごとひよこ



長年の知り合いである森田直子さんが初の著書
「生保営業のたまごとひよこ-成長するためのヒント-」
(保険毎日新聞社)を出しました。

保険毎日新聞社の連載記事のなかから
お勧めの42本をまとめたものだそうです。

この本のテーマは、あくまで私の理解ですが、
「営業の仕事を長く続けるにはどうしたらいいか」
です。
(森田さん、違っていたらごめんなさい^^;)
そのためのヒントが随所にちりばめられています。

読んでいて感じたのは、当たり前かもしれませんが、
「地道で基本的なことをいかに継続するか」
「急がば回れ」がいかに重要かということ。
森田さんが試行錯誤してたどり着いた結論が
これだったのですね。

特に「見直し相談」のところなどは、なるほどなあと
感心しました。


同時に、営業は科学なのだということを改めて感じました。

森田さんがこの本で惜しみなく紹介している内容は、
単なる「地道な努力」「忍耐」といった根性ものではなく、
トライ&エラーのなかから合理的な手法を追求した結果、
得られたものです。
ここをはき違えると全く違う話になってしまいます。


保険毎日新聞の連載は今も続いているようですので、
少し気が早いですが、第2弾が楽しみですね。


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