植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2009年04月15日

週刊東洋経済の保険特集

null

今週の週刊東洋経済は保険特集です(4/18号)

このなかで私も寄稿しています。
「『平成生保危機』の教訓は経営に生かされているのか」
という題名で、例の破綻生保研究の成果に加え、
今回の金融危機を踏まえた話も書いています。

全体では何と70ページ弱もある大特集です。
ページ数の多くを割いた記事は、商品種目別の解説と
FPによる「ケース別保険見直し術」でした。

前者は保険商品の仕組みの解説です。勉強になります。
商品種目ごとのメリット、デメリット分析はちょっと苦しい感じですね。

後者の「見直し術」はケーススタディです。
「40歳男性、専業主婦の妻と子供2人、住宅ローンあり」が
私に最も近いもの(というか、ほとんどその通り)を見てみると、
共済をベースにしたプランが示されています。

ただ、これはあくまで一例であって、他にもプランがあるように
思えてしまいます。アドバイスする人を複数にすれば
もっと面白かったのではないでしょうか。

このほか一読者としては、FPの内藤眞弓さんによる
「あなたの保険の加入額はいまの時点でも正しい?」、
大手生保のパッケージ型商品の「徹底解剖」、
住友生命、ライフネット生命、埼玉県民共済の「トップ大激論」
(対談ではありませんが、組み合わせが新鮮です)が
興味深かったです。


ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。
| post at 01:05:52 | コメント(0)  | カテゴリー : 13. 保険マスコミ時評 |

2009年04月08日

明治安田生命の営業改革

null

本日(4/8)の日経流通新聞に、明治安田生命の営業改革が
取り上げられていました。
日経流通新聞に保険会社の記事が載るのは珍しいことです。

主な内容は次のようなものでした。
・2008年度の新契約年換算保険料は二年ぶりに前年度を上回ったもよう。
・新規契約の獲得より、既存顧客のアフターフォローを重視したことが
 結果的に契約者増につながった。
・業界の常識を覆す営業改革は消費関連メーカーや小売業にも
 参考になりそうだ。

改革が始まってまだ日も浅いですし、そこまでほめるのもどうかと思うのですが、
私も明治安田生命の営業改革には注目しています。
営業職員の均質化や組織的なバックアップなどです。

既契約の訪問活動強化、アフターフォロー重視は
このところ大手生保はどこでも力を入れている点です。
ただ、これで落ち込んだ新契約獲得能力を回復できるのかどうか。
私だったら用もないのに来られても迷惑なだけです。

それだったら用のありそうな人を集める仕組みを考えるとか、
膨大な保有契約という顧客基盤を活用するにしても、
マーケティング手法はいろいろあるように思うのですが。

今の各社の改革は、何となく現状の営業職員チャネルを
前提にしすぎているように思えてなりません。

ということで、私はもう少し時間をかけて評価したいと思います。

※写真は京都・哲学の道です

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。
| post at 22:23:35 | コメント(0)  | カテゴリー : 13. 保険マスコミ時評 |

2009年04月06日

喜ぶべきなのでしょうが...

週末(4/5)の日経ヴェリタスの「BOOK」欄に
拙著「経営なき破綻」が取り上げられました。

「金融機関の格付けに携わる著者が、財務分析と社員への
 聞き取り調査を通じ、金融のなぞ解きに挑んだ」
「浮かび上がったお粗末な姿は、(中略)米AIGや、
 破綻した大和生命などとも重なり合う」

といったものです。
「社員への聞き取り調査」とされてしまいましたが、
正しくは「経営陣や本社スタッフ」ですね。

それよりもこの記事。
本の紹介なのに、なんと著者の名前が書いてありません。
タイトルと出版社(=日経です)しか出ていないのです。
単なるミスなのでしょうか?

出版から半年になる拙著を取り上げていただくのは
大変うれしいのですが、やっぱり著者名も載せてほしかったですね。

経営なき破綻 平成生保危機の真実(Amazonへのリンク)

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。
| post at 23:09:09 | コメント(0)  | カテゴリー : 13. 保険マスコミ時評 |

2009年04月01日

3/31の日経「大機小機」

null

3/31日の日経・マーケット総合面(17面)の「大機小機」に
「時価会計見直しは正しい選択」というコラムが載りました。

主な内容は次のようなものです。
・もともと時価会計は有価証券などでの資金調達が多い欧米企業の
 経営実態の把握に適した会計方法だった。

・日本的経営の特徴とされる長期的視野に立った経営行動は、
 取得原価主義に基づく会計基準に支えられている。
 資本市場が小さい国々で時価会計を強要すれば、経営に大きなブレが生じる。

・会計基準は経済の安定的成長を促すインフラであり、
 それ自体が変動を生むような制度は修正していくべきである。

これを読んで私はものすごく違和感を感じました。

確かに今私たちは「何をもって時価とするか」という課題に直面しています。
これはなかなか難しい課題です。

しかし、日本が時価会計を採用したのは「国際的な流れ」だけではなく、
取得原価主義会計では経営実態の把握ができなかったためですよね。
だから、時価会計がうまく機能していないからといって、
取得原価に戻ればうまくいくとは到底考えられません。

過去に日本が取得原価会計のもとで大きな成長を遂げたのは、
日本経済そのものが成長期にあったからでしょう。
仮に時価会計だったとしても、やはり大きな成長を遂げたと思います。

しかし、低成長期には経営実態の把握がより重要になります。
経営者は株主や従業員を満足させるためにいるのですから、
監視の目が厳しくなって当然です。

コラムでは「会計基準は長期的に一定のルールに従ったものでありさえすれば、
情報開示において何の問題も生じない」とありますが、
あまりに経営者目線だと感じました。


ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。
| post at 23:08:39 | コメント(2)  | カテゴリー : 13. 保険マスコミ時評 |
植村信保ブログ プロフィール ライブラリー お問い合わせ