植村信保のブログ

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2009年12月27日

バーゼル委の規制見直し案

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クリスマス前に風邪をひいてしまい、ようやく復活しつつあります。
とんだプレゼントでした。

恥ずかしながら自分で見つけたのではなく、教えてもらった話ですが、
17日に公表されたバーゼル銀行監督委員会の規制見直し案
(市中協議文書)のなかに、資本持ち合い規制の強化がありました。
これが結構厳しい内容です。

バーゼル委の市中協議文書(金融庁HP)

具体的には次の通りです。

①他の金融機関への出資比率が10%以上の場合、
 出資額と同額を当該銀行のコア資本から控除する
②他の金融機関への出資合計がコア資本の10%を超えている場合、
 超えた部分を当該銀行のコア資本から控除する

ここでいう「他の金融機関」には銀行のほか、保険会社なども入ります
(おそらくノンバンクも)。
①は、例えば三井住友銀行は三井生命に14.23%出資(普通株のみ)
しているので、この出資分が全額控除対象となります。
②は「出資合計」ですから、もっと影響が広範囲に及ぶと思われます。
コア資本が3兆円の銀行の場合、3000億円が上限です。

この案がそのまま新しい規制となるわけではなく、
何回か市中協議文書が公表されることになるのでしょうし、
「グランドファザリング(既存の取扱いを一定期間認める措置)」や
「段階的な実施」を十分長期にわたり設定するとのことです。

ただ、このような規制の方向性は押さえておいたほうがいいかと思います。


※サンタさんは娘には「人生ゲーム」をプレゼントしてくれました。
 かさばるので運ぶのが大変だったでしょうね^^

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コメント一覧

生命保険の営業マン  (2009年12月28日 21:08:03)

すごく面白いブログですねっ!
これからも頑張って下さい!

植村  (2009年12月28日 22:44:32)

ありがとうございます。
匿名の人から「下品」とか書かれたあとなのでうれしいです
(匿名で他人を下品と言うほうがよっぽど下品だと思うのですが...)。

通りすがり  (2010年01月05日 03:59:23)

とても参考になるブログを有難うございます。
けっこう前のエントリに対するコメントで恐縮ですが・・・。
「対保険会社向けの出資」という観点で考えると、これまで行われてきたような、銀行による相対での劣後ローンや基金の出資はもはや論外としても、公募の基金債を地銀や信金が購入しているというようなケースはどうなるのでしょうか。どうも新ルールの協議書を読む感じだと「目的や勘定の区分を問わず」ダブルギアリングの規制対象となる、、、という風にも読めますが、そういうこととお考えでしょうか?
しかし、そうであるとすると、生保は一体どこから資本を取ればいいの?という話にもなってくるため、弾力的な措置にならざるを得ない気もしますが・・・

植村  (2010年01月05日 22:29:10)

市中協議文書を見たかぎりでは、おっしゃる通りですよね。
ヘッジファンド等も対象に入るようですから。

ただ、実際の規制になるまでには
もう少しこなれたものになるように思います。
まずはバーゼル委にどんな意見が集まるかでしょう。

通りすがり  (2010年01月07日 01:03:08)

ご返信有難うございました。
昨今のコアキャピタルの議論で一番気になるのは、当局のお望み通り普通株式を積んだとしても、果たしてその投資家の要求収益率に見合うリターンを銀行が(そして保険会社も)上げられるはずがない。また、そんなリターンを上げるようなリスクテイキングなビジネスになったらそれは逆効果でしょう。
結論としては、金融機関はコアキャピタルを上場することに無理があるのではないかと。最劣後の部分は非参加型の優先出資や、或いは期限の無い基金のような形にするのが最適なのではないかと思ったりします。資本政策の柔軟性や成長資金への投下を掲げてまさに上場せんとする生保もいるわけですが、短期間のうちに2度も増資した邦銀がこれから直面するような株主からのプレッシャーにいずれ縛られるようなことのないよう祈るところです。
その意味では、生保においては基金の資本としての永続性を構築し(つまり現在のような期限付きのともすれば質の低い資本とみなされ兼ねない形から脱却し)、より広くその出資者を募って、更には市場性も確保できるよう、保険業法の改正や関係者の議論が望まれるところです。

通りすがり  (2010年01月07日 01:13:08)

すみません、1点だけリクエストさせて頂きたいのですが、お時間のある際に今般ソルベンシーマージン比率の新ルールについて金融庁から告示案とパブコメが出ていますが、それについてポイントを解説するエントリを掲載頂けますと嬉しいです。
何がどう厳しくなって(あるいは逆に意外と厳しくならなくて)、比率等にどのような影響があるか、といった点です。

植村  (2010年01月07日 23:01:29)

SMRの見直しについては何度かコメントしているのですが、
機会があればまた取り上げるということでご容赦下さい。
今回の告示案は基本的に8月の案と同じようですね。

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