植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2016年07月24日

IFRSの適用状況

 

本題に入る前にセミナーのご案内です。
8月9日(火)の18:00から損保総研で講師を務めます。

「マイナス金利下における経営環境の変化と
今後の保険会社経営の方向性」という演題で、

 ・マイナス金利政策のインパクト
 ・ソルベンシー規制の進展
 ・新たな環境下での保険会社経営の方向性

についてお話する予定ですので、ご関心のあるかたは
ぜひご参加ください ⇒ 損保総研のサイトへ


さて、一部報道にもありましたが、22日(金)に開催された
企業会計審議会・会計部会の資料によると、国際会計基準
(IFRS)を任意適用する会社(適用予定を含む)が121社に
達しました。このうち適用済の会社は86社です。
金融庁のサイトへ

この「121社」は金融庁による7/15時点のデータですが、
東証の資料によると、6月末時点の任意適用(予定を含む)
会社は141社で、時価総額は東証全体の29%とのこと
(このうち適用済の会社は85社、17%)。

適用会社が着実に増えているなかで、保険業や銀行業には
実のところ適用会社が存在しません。

大手保険グループや大手銀行は外国人投資家が多く、
海外展開も積極的に進めているのに、不思議ですよね。

保険業と銀行業でIFRSの任意適用会社がないのは、
IFRS第4号「保険契約(修正版)」とIFRS第9号「金融商品」
という、両者に影響の大きい会計基準が未完成だったことが
大きいと思います。

ただし、第9号は2018年に発効することになっており、
第4号の修正版も早期の発効に向けて動いていますので、
こちらの制約はいずれ解消されるでしょう。

もう一つの制約としては、業法の存在が挙げられます。
保険業や銀行業にはそれぞれ保険業法、銀行法があり、
事業報告書を作成、提出しなければなりません。

IFRSを任意適用した場合、規制上の手当てがなければ、
有価証券報告書の連結決算をIFRSで作成したとしても、
事業報告書は従来通り、日本基準で求められるので、
二種類の連結決算を作る必要があると思われます。

保険業や銀行業のIFRS任意適用を促すのであれば、
金商法と業法の関係、さらには健全性規制との関係を
整理する必要がありそうです。


※いつものように個人的なコメントということでお願いします。

※早大でも「ポケモンGO」でした。

ブログを読んで面白かった方、なるほどと思った方はクリックして下さい。

コメント一覧

コメントはまだありません。

コメントをする

コメント投稿には専用IDでのログインが必要になります。
IDは筆者と面識のある方や、お仕事でのやりとりがある方にのみ発行しておりますので、投稿希望の方はお問い合わせページよりご連絡ください。

ログインしていない方はコメントをされる前に必ずログインをしてください。
ログイン画面

植村信保ブログ プロフィール ライブラリー お問い合わせ