植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2010年08月28日

白川郷に行ってきました

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合掌家屋で有名な白川郷に初めて行きました。
息子との二人旅です。

白川郷は陸の孤島というイメージがあり、
実際、昭和初期まではまさにその通りでした。
今は高速道路(東海北陸自動車道)が全通し、
金沢から1時間、名古屋からでもたった2時間です。
こんなに気軽に行けるとは調べてみるまで知りませんでした。

交通が便利になったうえ、世界遺産への登録(1995年)もあり、
白川郷の観光客はこの10年で急増しています。
近年の訪問客数は1990年代前半の2倍です。

大半が日帰り客で、ピークは11時から3時とのこと。
この時間帯の白川郷は大賑わいです。
今回はそうでもありませんでしたが、
休日などは銀座や原宿のようになってしまうとか。

観光化が進んだことについて、村内でも賛否両論あるようです。
特に、観光業に関わっていない(=経済的な恩恵がない)住民には
近年の変化はありがたくないかもしれません。

私たちが泊った民宿のご主人(屋根の葺き替え名人でした)は、

「合掌集落を守っていなければ、人口が減り、若い人が減り、
 あとは衰退していくばかりだったんでしょうね。
 屋根の葺き替えもあるし、合掌集落を維持するのは大変だけど、
 守ると決めて、よかったんだと思いますよ」

と語っていました。


※右の写真が泊った民宿です。夕方以降は観光客がほとんどいなくなり、
 水や虫の音しか聞こえませんでした。


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2010年08月24日

大阪府民共済の退職金問題

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都道府県民共済グループの大阪府民共済が、
退任した前理事長への退任慰労金2.5億円を、
総代会の明確な議決なしに支払った問題について。

以前、週刊東洋経済の企画で4大共済を取材した際に、

「理事長の不正などを未然に防ぐ仕組みは、
 少なくとも連合会ベースではかなり整備されている」
(週刊東洋経済2007.11.10から引用)

としたものの、共済のガバナンス構造については
やや弱いと見ていたのですが、今回の件は残念でした。

各県の共済(単位生協)は連合会の下にあるように見えます。
しかし、ガバナンス構造は逆で、単位生協のほうが上です。
連合会の組合員は単位生協なので、連合会が単位生協を
コントロールする構造にはなっていません
(共済事業を通じてのコントロールはあります)。

また、単位生協の組合員は一般の共済加入者です。
共済を利用するために加入した人が大半なので、
単位生協の運営に関心を持つ組合員はほとんどいません。

このようなガバナンス構造の弱点をカバーできる唯一の砦が、
「組合員の相互扶助」という理念です。
ところが、報道から判断するかぎり、前理事長やその周囲の役員は
理念にかなった行動をとったとは言えないでしょう。
金額の問題ではありません。

長年経営に関わってきた役員に対し、周囲が何も言えなくなる。
ガバナンスの問題は頭が痛いです。


※写真はどこだかわかりますか。
 ちなみに上記の件とは全く関係ありません
 (この件で大阪に向かったわけではありません^^)

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2010年08月21日

差額ベッド料

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名著「医療保険は入ってはいけない」で有名なFP
内藤眞弓さんのセミナーに出席しました。

テーマは「今さら聞けない健康保険と民間医療保険の話」。
彼女が代表を務める「日本の医療を守る市民の会」
としてのスピーチだったので、会場には医療関係者なども
たくさん出席していたようです。
日本の医療を守る市民の会HPへ

スピーチのなかで「差額ベッド(特別療養環境室)料は
希望しないとかからない」という話がありました。

患者に同意書による確認を行っていない、あるいは
治療上や病棟管理の必要がある場合には、
病院は差額ベッド料を請求してはいけないのだそうです。

すると、質疑応答の時間に、ある医療関係者のかたから
ショッキングなコメントがありました。

救急車で急患を搬送していると、救急病院はしばしば
「差額ベッドでよければ受け入れる」と言い、
患者がOKと言わないと入院させてくれないのだそうです。

しかし、実際には普通のベッドも空いていることが多く、
かなりひどい病院もあるとのこと
(そのかたは具体名を複数挙げていました)。

この話がどの程度一般的なのか、ごく一部の例なのかは
私にはわかりません。

ただ、病院の経営環境がかつてに比べて厳しくなっているなかで、
儲かる患者を優先的に受け入れたいというインセンティブはあるはず。
厚生労働省が単に注意を促すだけではなく、
病院経営の実態をチェックしているのか、気になるところです。

差額ベッド料に限らず、医療の最新事情について
もっと勉強しなければいけませんね。


※写真は丸ノ内オアゾにあるJAXA(宇宙航空研究開発機構)の
 情報センターです。JAXAのOBが丁寧に解説してくれました。
 事業仕分けの影響でもうすぐ閉鎖されてしまうそうです。残念。

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2010年08月17日

生損保の4-6月期決算

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予告通り(?)今回は生損保の4-6月期決算について。
もちろん個人的なコメントということでお願いします。

新聞(日経など)をみると、生保は保険料等収入と基礎利益、
損保は正味収入保険料と当期純利益が示されています。

決算発表のたびに保険会社担当の記者さんが
どの指標を掲載すべきか悩んでいるのは承知していますし、
おそらく今回は私でも同じような指標を選んだでしょう
(「売上高」と「利益」ですから無難ですよね)。


ただ、冷静に考えてみると、生保の保険料等収入は
一時払商品が売れたかどうかで大きく振れてしまい、
何を示しているのかわかりません
(一部の生保では再保険の影響も大きいようです)

基礎利益や当期純利益はさらに難しいです。
季節要因が大きいだけではありません。
例えば変額年金では株安の影響が損益に直接反映されますが、
保有株式の評価損は一定以上の株安でないと計上されません。
必ずしも「赤字だから他社よりも厳しい」ではありません。

また、販売好調な会社ほど初期コストが利益を圧迫します。
もちろん年度決算でも同じことですが、四半期決算では
いっそう目立ってしまいます。


だからといって、四半期決算が役立たずなわけではありません。
注目すべきは貸借対照表(資産構成や純資産等)の変化です。

この4-6月期で言えば、債券価格の上昇に打ち消されているとはいえ、
やはり株安の影響はそこそこ大きかったようです。
加えて、4-6月期の大手生保の株式運用が、
会社によってかなり違っていたこともわかります
(第一と明治安田は売却、住友はもともと他社より少ない)。

足元では株安と円高が一段と進んでいるため、
引き続き四半期ごとのバランスシートの動向から目が離せません。


※同じホテルに泊まるのであれば、ビルしか見えない
 左の部屋よりも右の部屋に泊まりたいですよね。

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2010年08月14日

「スマイル」アンケート

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生損保の四半期決算については後日触れるとして、
休みモードの今回は別の話を。

生保各社は時々独自のアンケート調査を発表しています。
有名なのが明治安田生命の「名前ランキング」。
2009年は男の子が「大翔」、女の子が「陽菜」でした
(どちらも読み方がよくわかりません...)。

第一生命の「サラリーマン川柳」もよく取り上げられますね。
最新サラ川トップは「仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い」、
僅差の2位が「『先を読め!』 言った先輩 リストラに」でした。


さて、この12日に発表された住友生命の「スマイル」アンケート。
笑顔をテーマにアンケートを行ったとのことです。

「あなたを笑顔にしてくれる人は誰ですか?」
→ 「子ども」が3割以上

「あなたを笑顔にしてくれるモノ(コト)は何ですか?」
→ トップ3は「食事」「お金」「スイーツ」

「あなたを笑顔にしてくれる言葉は何ですか?」
→ 「ありがとう」が5割で断トツ

このようなアンケート結果のなかで、

「1日のうちで笑顔になっている時間は、男性が女性の半分」

という結果あり、目を引きました。
女性のほうが笑顔で過ごしている時間が多いという結果です
(男性が75分、女性が161分)。

ただ、「1日のうちで笑顔になっている時間は何分ですか」
と聞かれたら、いったいどう答えるでしょうか?
常に笑顔でいると答える人から、数秒という人まで
おそらく回答には相当な幅があるでしょうから、
平均値をとったこの回答にはほとんど意味はないでしょう。

とはいえ、「元気で前向きなのは女性」というイメージからすると
何となくそうかなあとも思ってしまいますね。


※写真は「東京キャラクターストリート」です。
 東京駅の地下にあります。なかなか楽しいところですよ。
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2010年08月11日

東京タワー

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家族で東京タワーに行ってきました。
前に登ったのは、たぶん30年前くらいです。
夏休みの日曜日とあって、かなり混んでいました。

当時と比べて変わったなあと思ったのは、
展望台からの景色です。

子どものころ見た東京タワーからの景色は
低層の建物が密集していました。
超高層ビルは新宿のビル群と霞が関ビルくらいでした。

ところが、いまや超高層ビルが東京のあちこちにあります。
ビルにさえぎられ、丸の内や銀座は全く見えませんし、
新宿もよくわかりませんでした。
この30年間で東京の景色はずいぶん変わったのですね。


外国人観光客の多さにも少し驚きました。
やはり中国人観光客が目立ちます。
当時の東京も外国人は珍しくありませんでしたが
タワーは日本人ばかりだったように思います。


それでも東京タワーは以前と同じく
昭和の雰囲気が色濃く残る観光スポットでした。


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2010年08月07日

マイカー保有、初の減少

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7日の日経3面に、世帯当たりの自動車保有台数が
調査開始以来、初めてマイナスになったという記事が載りました。
大都市圏や若年層と40代の減少が目立つとのことです。

せっかくなので元データを見てみると、そもそもこの統計は
新聞にあるように自家用車の保有台数調査ではなく、
総務省が7/30に発表した「平成21年全国消費実態調査」の
「主要耐久消費財に関する結果」ということがわかりました。

総務省統計局HPへ

主要耐久消費財なので、自動車だけではなく、ルームエアコンや
携帯電話、テレビなど40数品目の所有状況を調査しています。
例えば、H16年よりも所有が増えているものとしては、
薄型テレビ(ちなみにブラウン管テレビは大幅に減少)、
携帯電話、ルームエアコン、パソコン、温水洗浄便座などです。


さて、自動車ですが、H元年以降の動きをみると、
軽自動車が伸び続ける一方、小型自動車が減少傾向、
普通自動車と輸入自動車は今回初めて減少となっています。

普通&輸入自動車の減少は景気低迷の影響が大きいのでしょう。
ただ、自動車を保有する世帯(単身世帯を除く)のうち、
約半数が2台以上を保有していることや、
地方や高齢世帯で保有が伸びていることを踏まえると、
自動車は地方の高齢世帯の必需品(おそらく一人一台)
という性格をますます強めているようです。

ちなみに横浜市港北区に家族4人で住んでいる私は
久しく車を所有していません(自転車は4台あります)。
子どもが小さいうちは不便に感じることもありましたが、
今では全くそのようなことはありません。

しかも、車がないと家計が年間70万円助かるという試算もあり
(私の場合)、よほど運転するのが好きでなければ
車を持つ意味はほとんどありません。
おそらくこのような消費者が増えているのでしょう。


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2010年08月04日

数学のプロ リスク予測

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2日(月)の朝日新聞に「アクチュアリー」の特集記事が載りました。
経済紙ではなく一般紙ということもあり、掲載までにかなり時間が
かかったようですが、担当者の熱意が実ったのでしょう。

単なるアクチュアリーの紹介になりがちなところを、
記事ではアクチュアリーの新たなフィールドや、
日本のアクチュアリーの現状にも踏み込んでいて
興味深い内容になっています。

「リスクを把握して経営に生かす分野に力を入れている人たち」
の例として、松山直樹さん、森本祐司さんが登場しています。
二人ともよく存じ上げている方々なので、これ以上のコメントは
やめておきましょう^^

記事の通り、「雇われている会社の殻に閉じこもり、
経営に直言できずにいるアクチュアリー」が多いのか、
そもそも経営者に進言するような問題意識を持っていない
アクチュアリーが多いのかは、なかなか難しいところです。

ただ、社内でアクチュアリーの存在感がもっと高まらなければ、
日本の保険業界は世界から取り残されてしまうのではないでしょうか。
そんなことを考えつつ、今日(4日)はアクチュアリー会の行事
(委員会等進発式)に出席していました。


※本文と写真は関係ありません。念のため。


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2010年08月01日

木を見て森も見る

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7/28に損保総研でIAIS(保険監督者国際機構)
河合美宏事務局長のスピーチを聞く機会がありました。
テーマは「国際保険規制の最近の進展2010」です。

金融危機以降の国際的な金融・保険規制の動向
(基本的に銀行を念頭に置いて議論が進んでいるとのこと)や、
IAISの主な活動(コムフレームなど)についての紹介がありました。

そのなかで出てきたのが「木を見て森も見る」という話です。

規制当局はこれまで個々の保険会社を監督してきましたが、
それだけでは十分でないことが金融危機で明らかになり、
保険業界全体に目配りする必要があるといった趣旨の話です。

確かに、ある保険会社が経営危機に陥った際には、
別の保険会社にも影響が及ぶおそれがありますよね。
あるいは、もし保険会社が一斉に株を大量に売りだしたら、
株価が急落し、場合によっては金融システムの動揺を招いてしまいます。

こうしたことも視野に入れて監督すべきということなのですが、
いざ取り組むとなると、どうしたらいいか考えてしまいます。


※いつものようにコメントは個人的なものです。


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