植村信保のブログ

保険アナリスト植村信保のブログ

2009年10月07日

損保と国際監督規制

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日本損害保険協会で2002年から最近まで国際部長を務めていた
松下勝男さんの講演会に出席しました。
演題は「金融危機の教訓と国際監督規制」。損保総研の主催です。

G20財務大臣・中央銀行総裁会議やFSB(金融安定化委員会)、
IAISなど、最近の金融・保険分野の監督規制動向のほか、
金融機関への規制をめぐる海外メディアの論調の紹介や、
米国の規制改革動向など、盛り沢山でした。

松下さんいわく、

・議論されているカウンターシクリカル(景気連動性を抑制する)
 な準備金は、損保の異常危険準備金に通じるものがある。
・オリジネーターが原資産のリスクの一部を保有すべきというが、
 再保険の世界では当然の話。

など、リスクに対する保険業界の先進性(もしくは保守性)について
コメントされていたのが印象的でした。

もっとも、ここからは私の感覚なのですが、
確かに日本の損害保険会社は保険引受リスクに対しては
(過去に海外再保険の多額損失事件があったとはいえ)
基本的に保守的な姿勢だと思います。

ただ、保険引受リスクとその他のリスク(資産運用など)が
別々に管理されているというか、保険リスクに対する姿勢と
資産運用リスクに対する姿勢が同じ会社でも異なっているように
しばしば感じます。

だからこそ、保険引受リスクに対して非常に慎重な会社が
多額の運用・保証に関する損失を計上したりするのかもしれません。


※写真はセンター南駅です。駅前の広場で野外コンサートをやってました。

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2009年10月05日

東洋経済「生保・損保特集号」

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先週末に2009年版の「生保・損保特集号」が出ました。
今回は「販売チャネル 終わりなき改革」という副題がついています。
必ずしも販売チャネルの話ではありませんが、
私も原稿を書いていますので、まずはそのご案内です。

東洋経済のHPへ

タイトルは「ポスト金融危機の保険経営」。
金融危機が保険会社経営に与えたインパクトについて触れたうえで、
ポスト金融危機の保険経営について、

 ①リスク管理態勢の見直し
 ②製販の関係正常化

という二つのテーマを述べています。詳しくは特集号をご覧下さい。

とは言いながら、実のところ手元にまだ特集号がないので
全体像を確認していません(冷汗)。
近いうちに特集号についてもコメントしたいと思います。

※前回に続きパリのマルシェ(市場)です。
 地下鉄Nation駅のそばで、水曜と土曜に開かれます。


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2009年10月04日

カテゴリーの細分化

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ブログを始めて約1年。過去の記事を探すのが大変になったので、
右下にある「Category Archive」を細かくしてみました。
ご活用下さい。

しばらくは引き続き週3回のペースで書いていくつもりです。

※写真はパリの市場で見た野菜や魚介類です。

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2009年10月02日

お宝保険

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1990年代前半までに加入した保険は「お宝保険」と言われています。
予定利率が高く、保険料が割安であるためです
(特に貯蓄性のある養老保険や終身保険、個人年金保険)。

1日の日経7面の特集記事「金融を問う」は保険についてでした。
見出しは「保険商品 見えぬ中身」「情報提供不足、比較難しく」です。

この記事のなかで「お宝保険」が出てきます。
FPのかたのコメントとして、「お宝保険の多くが転換されてしまった」
とありました。他のFPからもしばしば同じことを聞きますので、
現場ではお宝契約が転換されてしまった事例が非常に多いのでしょう。

しかし、だからといってお宝契約がなくなったわけではなさそうです。
データを見るかぎりでは、保険会社の勧めに乗らず、
お宝をキープしている契約者も決して少なくないと思われます。

直近の日本生命のディスクロージャー資料をみると、
1995年以前に契約した個人保険、個人年金保険の責任準備金は
依然として17兆円あり、全体の57%を占めています。

このうち個人年金(=転換話法が使いにくい)の内訳は不明ですが、
個人年金全体(1996年以降を含む)の責任準備金が8兆円なので、
少なくとも養老保険や終身保険といった、転換を勧められやすい
個人保険がまだまだ残っていることになりますね。

他の大手生保でも、概ね日本生命と同じような状況でした。

お宝契約が多数転換されてしまったのは間違いないのでしょうが、
賢い消費者も多いと言えそうです。

※地元・大倉山ではこの週末にお祭りがあります。


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